悲しい旅マニア

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■ なんだか、タイトルを書いただけで悲しくなってきました。
感化されやすい私ですみません。



以前いた営業所によくいらっしゃってた年配のお得意さんのお話です。


■ 一年を通して、しょっちゅう旅行の相談に来られます。


「ね〜、今度、どこ行こう。どこがいいと思う〜?」

「そうですねー。このパンフレット、来たばかりなんですが、面白そうですよ」

「んー。でも、XXは、去年行ったし。」

「では、どこか行ったことのない場所がいいですね〜」

「行ったことのない所って、、言ったって、ないのよねー」




■そうなのです。


このお客様。日本中の観光地と言われる所はほとんど制覇(?)されています。
外国も年に2、3回行かれているので、本当に色んなことをよくご存知なので、帰ってくるたびに、お土産話を聞かせてくれます。
お金も時間もたっぷりあります。
理想的な老後という気がします。


では、何が”悲しい”のか。


その一
一緒に旅行に行ってくれる旅友達がいない。

そりゃそうです。そんなにしょっちゅう旅行に付き合ってくれる友達を探すのはなかなか難しいでしょう。
なので、お金はあるので、一緒に行ってくれる人の分の旅費も出してあげるという太っ腹でした。

全然悲しくないって?
そうですか。



そのニ
家族に恵まれてない。

家族とは決して一緒に旅行に行く気はないのです。
それに、どうしてそんなに旅行に行ってばかりなのか、と言うと。
できるだけ家にいたくない。・・・そうです。


それに、
家族にお金を残して死にたくない。 ・・・そうです。


傍目からみると、温泉三昧、グルメ三昧、海外旅行三昧、、、、と、楽しいことばかり、のように見えますが、このお客さんの心の中は、全く別のようでした。


大抵のお客さんは旅行のお申し込みに来られる時、楽しい旅を期待している様子が伺われることが多いものです。


しかし、いつもつまらなそうに申し込みをされるこの方にとっては、豪華な旅行さえ楽しいものではなかったように感じられました。


今日もどこか旅に出られているのでしょうか。

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